物価上昇が続いていることもあり、お金の節約に取り組みたいと考えている方も多いのではないでしょうか。
お金ばかりに目を向けると時間への意識が薄くなりがちですが、時間の節約がお金の節約につながることもあります。
そこでこの記事では、お金と時間の節約の基本や、具体的な節約方法をご紹介します。
節約をはじめる前に知っておきたいポイントも解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
節約の基本
効果的に節約するためには、まず基本的な考え方を知っておくことが重要です。
ここでは、節約をはじめる前に押さえておきたいポイントを解説します。
目的を明確にする
節約をはじめる前には、なぜ節約が必要なのか、節約で得たお金で何をしたいのかという目的を明確にしておくことが大切です。
目的のない節約はモチベーションを保ちにくく、継続するのが困難なためです。
目的、目標金額、期限を設定することで、毎月どのくらいの金額を節約すればいいのかが明確になり、具体的な行動に移しやすくなります。
目的の決め方がわからないという方は、下記を参考にしてみてください。
例)
目的:車の購入費を貯める
期限:5年後
金額:300万円
→毎月5万円の節約(貯蓄)が必要
収支を把握する
目標額を貯金するためにどのくらいの金額を節約する必要があるのかを知るために、まずは現在の収入と支出を把握しておきましょう。
特に支出の詳細を明らかにすることで、無駄遣いが発見でき節約するべき部分がわかりやすくなります。
収支の把握に有用なのが家計簿です。
家計簿と一口に言っても、手書きのものから、スマホアプリや表計算ソフトであるExcel、Googleスプレッドシートを使うもの等、様々な種類があります。
ご自身が使いやすいと思うものであれば、どの方法でもかまいません。
それぞれの方法の特徴をまとめたので、ライフスタイルや好みにあったものを選んでみてください。
日々の記録は手書き家計簿、集計はスプレッドシート等、複数の方法を組み合わせてもいいでしょう。
【手書き家計簿】
・スマホやPCの操作が苦手でもはじめられる
・集計や分析に時間がかかる
【スマホアプリ】
・銀行口座やクレジットと紐づけて自動で入力できる
・気付いたときにすぐに入力できる
・集計や分析が容易
・アプリによっては使用料がかかる
【Excel、Googleスプレッドシート等の表計算ソフト】
・集計が簡単
・フォーマットを作る必要がある
・使ったことがない人には操作が難しい
【Notion等のメモ、タスク管理等をまとめて行えるツール】
・集計が簡単
・テンプレートを使用すれば比較的簡単に操作できる
・ToDoリスト等と組み合わせてカスタマイズできる
・使いこなすのが難しい
無理な節約はしない
無理な節約は生活の質を落とすだけでなく、ストレスの原因にもなり長続きしません。
趣味や自己投資等、ご自身にとって大切なもの、必要なものへの支出は惜しまないようにしましょう。
「どれも大切で節約できる部分がない」という方は、大切なもののなかで優先順位をつけて、優先度が低いものに割くお金を節約してみるのがいいでしょう。
その際、無理して大きな額を節約しようとする必要はありません。
下記の例からもわかるとおり、1回の金額は少額でも長く継続することで大きな節約につながります。
例)
1日100円節約すると…
1年で36,500円、10年で36万5千円の節約になる
コンビニで飲み物を買う頻度を少なくする、週に1回弁当を持参する等、ちょっとしたことでも大きな節約につながるということです。
無理に大きな額を節約しようとせず、ストレスのない範囲で継続することが大切です。
お金の節約
節約をはじめる前の準備ができたら、いよいよ行動に移していきましょう。
ここからは、お金の具体的な節約方法をご紹介します。
固定費を見直す
お金を節約するときに、まず見直したいのが固定費です。
固定費とは毎月定額で発生する費用のことで、家賃、光熱費、通信費(携帯電話料金、インターネット回線料金)、保険料等を指します。
固定費を削減することにより、長期的な節約効果を期待できます。
特に電気料金や携帯電話料金は、新会社の参入や新しい料金プランの導入等で、従来より安く済む可能性があります。
保険についても、料金や内容が見直しされて必要のない特約がついていたり、保障内容が重複してしまったりする場合があります。
固定費は支出に占める割合が大きいので、少しでも削れる部分がないかを確認してみましょう。
買い物のコツを知る
食費や日用品費は、固定費以外の支出のなかで大きな割合を占めます。
そのため、買い物時に工夫することで節約につながります。
買い物の際には、次のことを実践してみましょう。
・買い物リストを作る
・割引やセールを活用する
・まとめ買いをする
買い物リストがあれば必要なものだけを購入できるため、無駄な買い物や衝動買いを避けられます。
買い忘れも防げることから、買い物に行く頻度も減らせるでしょう。
また、割引やセールを活用するのもおすすめです。
特売日を設けているお店も多いので、その日にまとめ買いをすると費用を抑えられるでしょう。
ただし、買いすぎると食材を無駄にしてしまう可能性があります。
1週間分を目安にまとめて購入するのがおすすめです。
衝動買いを避ける
衝動買いは、節約生活のなかでできるだけ避けたいものです。
衝動買いで買ったものは基本的に必要ないものである場合が多く、無駄な出費となってしまいます。
衝動買いをしないように、次のような対策をしましょう。
・買う前に必要性を見極める
・買い物の頻度を減らす
・予算を決める
欲しいものを見つけたら、すぐに買うのではなく一旦考える時間を設けましょう。
衝動的にただ欲しいだけなのか、本当に必要なものなのかを冷静に判断するためです。
特にセール品は、値段に惹かれて欲しいと感じているだけかもしれません。
値段が購入の決め手となっている場合は、不要なものである可能性が高いので、割引されていなくても同じものを買うかどうかを考えるようにしましょう。
買い物の頻度を減らすのも効果的です。
お店に行って商品を眺めるだけで物欲が湧いてきてしまい、衝動買いをするリスクが高まります。
買い物は計画的に、必要最低限の頻度で行うようにしましょう。
また、月ごとに予算を決めておくと、その範囲内で買い物をしようという気持ちになるため、衝動買いをしそうになったときの抑止力になります。
時間と手間の節約
「節約」というとお金にばかり目がいきがちですが、時間や手間の節約にも目を向けてみましょう。
長い目で見ると、目先のお金だけではなく、時間や手間とのバランスを考えることが重要です。
ここからは、時間と手間の節約方法について解説します。
時間をお金で買う
目先のお金のことだけを考えていると、「できるだけ安いものを買ったほうがお得」「なるべくお金を使わないようにしなければならない」と思いがちです。
しかし場合によっては、お金をかけてでも時間の節約を優先したほうが、結果的にお金の節約につながることもあります。
食料品を安く買うためにスーパーをはしごするケースを例に考えてみましょう。
食費だけを比較すると、安売りしているスーパーをはしごするほうが当然安くおさまります。
しかし、スーパーをはしごする際にはガソリン代がかかります。
さらに時間も失うことになるため、実はそれほどお金を節約できていないかもしれません。
1回あたりの移動時間は数分程度かもしれませんが、積み重ねると何日分にもなり得ます。
その時間を趣味や家事、自己投資に使えると考えると、時間を失うことがどれほどの損失につながるのかを実感しやすいかと思います。
とはいえ、時間に余裕があり今のライフスタイルに満足している場合は、お金をかけて時間を買う必要はありません。
ただ、時間を節約し、その時間を有効活用することでお金以上の価値が見いだせる可能性があることは知っておきましょう。
時短の例
時間をお金で買うことについて前述しましたが、最後に具体的な時短の例をご紹介します。
・1週間分の献立を考える
・買い物リストを作る
・ネットスーパーを利用する
・カット野菜を利用する
・時短家電を取り入れる
献立を考えながら買い物、手順を考えながら掃除等、考えながらの行動は時間がかかります。
そのため、考えなくて済むように、あらかじめ準備しておくのが時短のポイントです。
買い物の場合は事前に献立を考えて買うものリストを作成する、掃除の場合は部屋によって掃除の方法や道具を決めておくといいでしょう。
そもそも献立を考えるのに時間がかかるという場合には、月曜日は肉料理、火曜日は魚料理、水曜日は丼もの等、曜日ごとにメニューを固定するのがおすすめです。
1週間分の献立が決まれば、食材をまとめて切っておくことで下準備の時間も節約できます。
さらに時短をしたい場合には、割高ですがカット野菜を利用するという選択肢もあります。
移動時間が惜しいという方には、自宅に商品を届けてもらえるネットスーパーを活用するのもいいでしょう。
また、ロボット掃除機や、食器洗い乾燥機、電気圧力鍋等の便利な家電を取り入れる方法もあります。
家電を購入するための初期費用はかかりますが、家事をする時間を節約できます。
家事は毎日のことなので、積み重なると大きな時間の節約につながるでしょう。
まとめ
節約には様々な考え方があります。
「お金」「時間」「手間」のうちどれを優先するべきかは、ライフスタイルやご家庭の状況等により異なるので一概には言えません。
ただし、どれかひとつだけに偏ると、ストレスを感じたり支出が増えすぎたりと弊害が出てきてしまいます。
大切なのはバランスです。ある部分ではお金を優先、別の部分では時間を優先する等、ご自身に合った節約方法を見つけましょう。
また、節約で得たお金は、賢く運用することで将来的な資産形成につなげることができます。
とはいえ投資経験がない方にとっては、資産運用をはじめることへのハードルが高く感じられるかもしれません。
資産運用について詳しく知りたい方は、銀行や証券会社等で専門家に相談するのがおすすめです。
節約だけで貯蓄をするのが難しいと感じる方は、資産運用を考えてみてはいかがでしょうか。
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